【書評 感想】アイドルとヲタク大研究読本 ぺろりん先生
ぺろりん先生が案内役をつとめる『アイドルとヲタク大研究読本』を読みました。
「ぺろりん先生」とは、女性アイドルグループ・ベボガ!、でんぱ組.incのメンバーとして活躍する「鹿目凛」さんの別名義です。
ぺろりん先生はイラストや四コマ漫画をTwitterなどで発信し、人気を集めています。
この本はアイドルとヲタクの”絆と距離感”の正体を突き詰めることをテーマにしています。
「アイドルとヲタク大研究読本」を購入した理由
ぼくが1ヶ月くらい前からあるアイドルにハマっていて、何度もライブに通い特典会(握手会)にも参加しています。
ヲタクはアイドルと一緒に写真を撮ったり、握手やお話しすることができます。
何度かイベントに通うと、アイドルはヲタクのことを認知してくれます。
認知とは顔や名前を覚えてくれることです。
さらにTwitterでもちょっとしたやり取りをすることもできます。
そうすると、かなり親密な関係になったように思ってしまいます。
しかしアイドルとは付き合うことも結婚することもできません。
そこには絶対的な距離感が存在しています。
最近このようなアイドルとの距離感について考えることが多く、この本を購入しました。
「アイドルとヲタク大研究読本」の内容と感想
この本は三つの章で構成されています。
第1章「アイドルが語る絆と距離感」
この章ではアイドル個人やグループへのインタビューが7つ紹介されています。
正直言って、ぼくが推しているグループ以外のアイドルには興味なかったのですが、このインタビューは非常に読み応えがありました。
アイドルがヲタク(ファン)のことをどのように思っているのか、かなり本音で書いてありました。
共通しているのは、アイドルはヲタクのことをとても大切に思っていること、そしてヲタク達がかける言葉に大きな影響を受けているということでした。
アイドルとヲタクの間には、家族や友達にはない不思議な絆があるようです。
第2章「ヲタクの生態と思考」
こんどはヲタクの属性やアイテム、考え方について深く掘り下げていきます。
「属性図鑑」では DDやガチ恋、ピンチケなど様々なヲタクの属性がイラストとともに紹介されています。
「あーこんなヲタクいるなー」とか「これは自分に当てはまるな」とか「こんなヲタクにはならないように気をつけよう」とか、読んでて面白かったし参考になりました。
「ぺろりん先生イラストギャラリー」では アイドルやヲタクのあるあるな日常と気持ちが可愛らしく描かれています。
アイドルとヲタクのピュアな心情が伝わってきてほっこりしました。
第3章「アイドルたちの夜会」
この章ではアイドル同士の座談会が二編紹介されています。
ここでも第1章と同様にアイドルの本音が炸裂し、読み応えのある内容となっています。
最後に
ぼくはアイドルを応援し始めたばかりの頃は、ライブを観たり特典会に参加するのが純粋に楽しかったです。
しかし何度も足を運ぶうちに、そのアイドルとの距離が縮まるんだけれども”絶対的な距離感”も感じてしまい、切なくなっていました。
そのときはアイドルに本気で恋をするヲタク、通称「ガチ恋」になりかけていたのかもしれません。
ですがこの本を読んで、ぼくの中でアイドルとの距離感をつかむことができました。
なんだかスッと腑に落ちた感じです。
これからは適度な距離感を保ちつつ、アイドルとの”絆”をつくれるように楽しく応援していきたいと思います。