ゆとりらしく生きるブログ

究極のゆとり世代が日々ハマっていることを発信

【感想・要約】『幸せになる勇気』は愛について理解できる人生のバイブル

この前『嫌われる勇気』を読んでとても感銘を受けたので、その続編である『幸せになる勇気』も読みました。

ベストセラー本の続編は、たいてい最初よりも内容が薄いだろうと思ってましたが、この本はそんなことなかったです。

『嫌われる勇気』を読んで気に入った人には、自信を持ってオススメできます!

 

f:id:hmacky323:20181116231334j:plain

 

あらすじ

この本は『嫌われる勇気』と同じく、哲人と青年の対話によって話が進んでいきます。青年は『嫌われる勇気』のラストでアドラー心理学の素晴らしさに気づき、新しい一歩を踏み出しました。

中学校の教師となり、生徒たちにアドラー心理学を伝えていこうとしたのです。しかし青年はクラスで「叱ってはいけない、ほめてもいけない」を実践していたら、生徒たちに舐められてしまいクラスが荒れてしまったのです。

アドラー心理学に不信感を持った青年は3年の時を経て再び哲人の家を訪れます。そして今回は一夜きりですが夜明け前まで語り合います。

 

『幸せになる勇気』の要約

第一部 悪いあの人、かわいそうなわたし

青年は哲人にまくし立てるように、生徒たちがいうことを聞かずに反抗してくることを訴えます。そして自分がアドラー心理学を信じてしまったばかりにひどい目にあったと言います。

しかし哲人は青年が

  • 悪いあの人
  • かわいそうなわたし

のことしか話していないと指摘します。しかしこの二つをいつまで話していても解決には至りません。

大事なのは

  • これからどうするか

であると言います。

 

第二部 なぜ「賞罰」を否定するのか

青年はアドラーの教え「叱ってはいけない、ほめてもいけない」は間違っていると訴えます。問題行動を起こす生徒に「叱ること」は必要だし、「ほめること」は生徒のやる気を引き出すと主張します。

しかし哲人は人間の問題行動の「目的」を5つの段階に分けて説明することで、再び賞罰を否定します。

 

子供の問題行動の「目的」

  1. 称賛の欲求
  2. 注意喚起
  3. 権力争い
  4. 復讐
  5. 無能の証明

1から5に行くにつれて、問題行動はエスカレートしていきます。

 

第1段階「称賛の欲求」では、生徒たちは勉強やスポーツを頑張りいい成績を取ることで、教師や親から褒められようとします。

しかしそれが上手くいかなかった生徒は、クラスでバカなことをしたりして目立とうとします。これが第2段階「注意喚起」です。

 

全てに共通するのは、あらゆる手段で「特別なわたし」になろうとしていることです。

 

第3段階「権力争い」に入ると、教師や親に反抗し権力争いに勝とうとします。

それでも勝てない、特別な存在になれないと第4段階「復讐」に入ります。ひたすら相手が嫌がることを繰り返し、憎まれることを求めます。愛されないのなら憎まれることで特別な存在になろうとするのです。

第5段階「無能の証明」まで行くと全てのことに諦め、自分のことを放っておいてほしいのであらゆる手段で「自分が無能であること」を証明しようとします。

 

子供たちは「ほめられること」 と「叱られること」のどちらでも構わないから教師や親からの注目を集め、特別な存在になろうとするのです。

教師や親が「ほめること」と「叱ること」を続ける限り、子供たちの問題行動は無くならないのです。

 

第三部 競争原理から協力原理へ

「叱ること」が良くないことなのは、まだ理解できます。しかし「ほめること」もしてはいけないのはなぜでしょう?

 

例えば生徒が本を読んで素晴らしい読書感想文を書いたとします。教師がその感想文をほめると、生徒は喜びもっともっと本を読もうとするかもしれません。

一見、良いことのように思えます。

しかし問題なのは、生徒はもっともっと褒められたいから本を読もうとするのです。

もっと本を読んでまた読書感想文を書いたのに、もし期待したほどほめられず、自分よりも周りの人の方がほめられていたらどう感じるでしょう?

 

このような状態になると人は「競争原理」のなかに生きることになります。

そして他者はみんな自分の敵だとみなしてしまいます。

 

そんな自体を招かないために賞罰を与えず、「競争原理」ではなく「協力原理」を目指します。

 

第四部 与えよ、さらば与えられん

ここからは「仕事の関係」「交友の関係」「愛の関係」について考えます。

仕事は「信用」の関係です。銀行はお金を無条件には貸しません。不動産や保証人などの担保に応じてお金を貸し出します。それが「信用」です。

交友は「信頼」の関係です。他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないことが「信頼」です。

仕事は利己心によって成り立ちますが、交友は利他、つまり「他者貢献」によって成り立ちます。

 

第五部 愛する人生を選べ

「愛の関係」は 仕事とも交友とも違います。人は「わたしの幸せ」を追求することによって仕事の関係を築き、「あなたの幸せ」を追求することによって交友の関係を築いていきます。

しかし利己的でも利他的でもなく、「わたしたちの幸せ」を築きあげることが愛なのです。

人は誰かを愛することで、人生の主語が「わたし」から「わたしたち」に変わり、初めて自立できるのです。

 

『幸せになる勇気』の感想

『嫌われる勇気』の内容を全体的におさらいしながら、より実践的な内容となっていました。

アドラー心理学は相変わらず難しくて、この記事で書いた要約もまだまだだと思いますが、本当に生きていく上で大事なことが書かれているんだろうなと思いました。

また、第五部の「愛」に関する話は非常にインパクトがあって「愛」についての捉え方が自分の中ではっきりしました。

ぜひ多くの方に読んで欲しいと思いました。

 

幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

 

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

 

www.hiroki-kun.com